同じロサンゼルスで、孫興慜とBrightはBurberryをどう着分けるのか。ブランドキャンペーン《Same City, Different Rhythms》は、二人のアンバサダーの日常的な場面でアウターとアクセサリーをつなぎ、創業170周年の取り組みの一つとして展開する。これはブランドの宣伝用イメージであり、散歩や車での移動、出会いは企画の物語に属する。スタイリングの見どころは、キルティングジャケット、カーコート、長めのコート、短いピーコートが、共通する服の言語に異なる重さを与えることだ。
孫興慜:菱形のジャケットからグレーの長いコートへ 孫興慜のネイビーのナイロンキルティングジャケットは、白いニットとの明暗差をつくり、近くで見るほど菱形のステッチが浮かぶ。写真のベルトと暗い色のパンツが、ゆったりした上半身を引き締める。この組み合わせからは、規則的な縫い目のある外套に、さらに密度の高い柄を重ねる必要はないと分かる。白、ネイビー、暗いボトムだけで、素材の表情の違いが中心になる。
ネイビーの菱形キルティングジャケットに白いニットを合わせる孫興慜。 別の装いではミッドレングスのHastings Trench Coatに替え、チェックのフロッキング加工を施したストレートジーンズを合わせる。視線の中心はジャケット表面の菱形から、長い輪郭、ダブルブレスト、ラペルへ移る。犬と出かける場面に置くことで、長いコートをフォーマルな場所だけの服にしない。参考にしたいのは丈のバランスの転換だ。同じように暗いボトムでも、外側を替えるとすっきりした縦の線が生まれる。
Bright:襟にチェックを置き、質感を重ねる Brightのカーコートは、返した襟にHouse Checkを見せ、広いブラウンの面を静かに保つ。全身の柄よりも局所的に見せたチェックのほうが、コートの輪郭を読み取りやすい。襟の下の柔らかそうなインナーが、外側の比較的平らな表面を引き立てる。車内で座る構図は襟、袖口、前開きを近くに見せ、細部からブランドを識別する方法も示している。
襟にHouse Checkを見せたBrightのブラウンのカーコート。 ネイビーのウールピーコートとコーデュロイのDalewood Overshirtは、別の手がかりとなる。短いコートのまとまった輪郭と、ブラウンのコーデュロイの縦畝が、それぞれ形と表面の層をつくる。企画ではこれらを異なる装いで見せており、見た目の重さを比較できるが、一式すべてを再現する制服として考える必要はない。短いアウターと長いアウターの違いは、目立つ小物をもう一つ足すより直接的な場合がある。
庭園の場面でネイビーのダブルブレストのピーコートを着るBright。 スカーフを共通語に、都市を出会いの背景に 二人とも両面で使えるチェックのカシミアスカーフを取り入れている。孫興慜の近景ではグレーが青いニットと色面の対比をつくり、Brightのブラウンはコーデュロイと近い色域に収まる。共通のチェックが同じ着方にするのではなく、外套の色や表面、巻き方によって柄の見える割合が変わる。ここで冬の小物は、暖かさだけでなく質感をつなぐ役割を担う。
グレーのチェックのスカーフと青いニットを合わせる孫興慜。 Brightのブラウンのチェックスカーフとコーデュロイの外層の質感。 映像はロサンゼルスの朝から始まり、二つの日常のルートを短く交差させる。コート、スカーフ、場面の違いが、題名の「リズム」を目に見える差へ変える。日々の衣服なら、まず必要なアウター丈を比較し、次に襟元へどれだけ柄を出すか、内外の質感が十分に変化しているかを考えたい。これは服を見る方法を示すイメージだ。購入は個々の商品の素材、寸法、地域の供給情報を確認して判断し、写真から全コートが同じ防雨・保温仕様を備えると推定することはできない。