ロンドンDesign Museumの「Es Devlin: Other Worlds」は2026年10月2日に開幕し、2027年4月4日まで開催する。英国のアーティスト・デザイナーにとって欧州初の回顧展で、彫刻、舞台、音楽、言語、光を横断する30年を、仕事場、アーカイブ、インスタレーション、本を通して見る。大規模なライブの視覚表現には親しみがあっても、その過程を見る機会が少ない人に、発想が痕跡を残し空間になるまでをたどる入口となる。
大きな環状の30-Year Deskは異なる年代を並置し、2018年The Lehman Trilogyの舞台、2021年マイアミのForest of Us、2012年ロンドン五輪閉会式、2022年スーパーボウルのハーフタイムなどを参照する。模型と資料の大きさが巨大な現場を机の高さで読める細部へ変える。写真の連続した白い曲面からは、特定の公演の知名度だけでなく、弧に沿って仕事を比較する見方が伝わる。
模型、図画、資料を並べる環状の30-Year Desk。
動物と本が他の生命へ視線を向ける
Come Home Againは今回新たに構成され、野生動物や絶滅の危機にある生命への関心を別の空間関係に置いた。展場写真では鳥獣の線描が発光する円形の場をつくり、中の人物が小さく見える。近くでは羽や翼の細部、遠くでは体を包む全体になる。一筆が環境になる過程から、描画と舞台設計のつながりが具体的に見える。
Come Home Againの鳥獣線描の中に立つEs Devlin。
Infinite Libraryは思考に影響した2,000冊超の本を、色で並べ、動きと鏡面を伴う装置へ変える。写真では背表紙が斜めの発光する帯となり、読書の蓄積が体で感じる量塊になる。本はPenguin Random House UKが提供し、会期後に地域の慈善団体へ寄付する計画だ。展示を離れ、別の読書の生活に入る行き先も持っている。
所在地は224–238 Kensington High Street, London W8 6AG。予約と最新案内は公式展覧会ページへ。本展はBloomberg Philanthropiesが支援し、STEPEVIやPenguin Random Houseなども支える。素描が模型となり、模型が人と光をどう組織するかに目を向けると、有名作の一覧を超えて、制作の手順が見る行為の中心に戻る。