YOKE初の海外期間限定店が香港・中環のBELOWGROUNDに登場した。Gallery HBXとの協働で、会期は10月19日から11月2日。会場は皇后大道中15号、ランドマーク地下で、2026年秋冬コレクションとイメージ写真、オブジェを同じ空間に並べる。新作一覧を眺める以上に、服と芸術的着想の関係を現場で読める配置にした点が見どころだ。
チェック柄と暗色の上着が同じラックで表面を対比する。白い壁は何を先に見せる?
会場写真では白い構造物がブランドの領域を区切り、壁沿いにラック、反対側には全身のルック写真が続く。二つの尺度を作る配置で、掛けた服では素材や仕上げを、写真では身体との比率を見られる。中央の空間と座席も、素早く通過するための商品棚だけにはしない。
連続する全身写真が服の比率を比べる尺度になる。初めてブランドに触れる人には、写真で上着とパンツの組み合わせを見てから、実物の輪郭へ戻れる利点がある。ルックと服が並ぶと「ゆったり見える」に具体的な比較対象ができる。着丈、肩線、表面の反射も、モデルの一瞬の姿勢だけに決められない。
色と着丈の違いを実物で比べられる。Jean Arpの着想は日常着へどう入る?
寺田典夫は今季、Jean Arpの彫刻と偶然性を伴うコラージュを出発点に、Beyond Formを掲げた。一部の上着には金属線を内蔵して輪郭を調整でき、なじみの服型にも丸みある比率を加える。「形」を芸術画像の表面装飾に留めず、材料と着る動作へ返す方法だ。日常の活動に適するかも、設計が答えるべき問いになる。
香港展示空間での寺田典夫。香港会場の写真には陶作品、本、服が同時に現れ、触感と輪郭を横断して比べられる。陶器の連続する曲面、革の反射、布の落ち感は異なる物でも、同じ問いで読める。どこで曲がり、どこに空間があり、見る位置で形がどう変わるか。作家の生涯を先に覚えるより始めやすい鑑賞法だ。
陶作品と木台が服の展示へ別の形を加える。香港店ではどんな順序で見る?
展示には秋冬の全コレクションと青山旗艦店からの特別アイテムが含まれる。すでにYOKEを追う人は、香港会場で服、写真、物がどうつながるかに注目したい。手持ちの服に合う上着を探すなら、普段のパンツや重ね着から考え、シリーズのボリュームが合うかを見る。全身をそのまま移す必要はない。
会期は11月2日まで、中環ランドマーク地下。海外初の期間展示は、平面写真のブランド言語を、歩きながら見る空間関係へ変える。白壁、ラック、座席、物は声高ではないが、「服は人と物をどう結ぶか」という問いを、振り返り、近づく一歩ごとに残している。