ここ数年、ダッドシューズはどんどん盛られる一方だった。積層、配色の切り替え、誇張されたミッドソール。複雑でなければ存在感が出せないとでも言うように。ASICSは今回、その流れに逆行する。新作GEL-NYC 2「Clay Grey」が武器にするのは声の大きさではなく、デザインに本来あるべき節度だ。

このシューズのインスピレーション源は、ブランド自身が抱える膨大なランニングシューズのアーカイブ。2000年代初期のプロポーションの語彙と現代的な型紙を融合させ、メッシュの裏地に幾重にも重ねたスエードパネルを組み合わせることで、ノスタルジックな空気を作り出している。ただし、単純な復刻・再構築ではない。

今回のポイントは配色にある。グレーを基調としたClay Greyは、やや土っぽいトーンのグレーを採用。もともと重厚感のあるシルエットに落ち着きを加え、ワイドデニムとの相性はもちろん、普段のカジュアルなコーディネートに合わせても違和感がない一足に仕上がっている。

ASICSにとって、ダッドシューズというカテゴリーを改めて発明する必要はない。なぜなら、このジャンル自体をもともと定義してきたのがASICSだからだ。GEL-NYC 2「Clay Grey」は現在ASICS公式チャネルにて購入可能。詳細な価格と発売時期については、各地域の販売チャネルの発表を確認してほしい。