グラフィックTシャツを人が集う空間で見せるCASBA。服の背景には、長年のつながりがある。 CASBA
東京で30年続くバーが、台北に持ってくるもの。それが今回は服だ。CORNER SHOP by CASBAは10月23日から25日まで、赤峰街のN(9)uf Zhongshanでポップアップを開催する。日本の6ブランドとのコラボレーションアイテムを販売し、店主の増田令子も来台。初日の夜には1時間のDJ出演が予定されている。
UNDERCOVER、HYSTERIC GLAMOUR、WACKO MARIA、NEIGHBORHOOD、WHITE MOUNTAINEERING、BEDWIN & THE HEARTBREAKERS。日本のストリートウェアを追う人には気になる顔ぶれだろう。その名前の先にある、一つの場所と一人の人物を軸に生まれた関係を知ると、服の見え方も変わってくる。
恵比寿のバーから、原宿の服の店へ 主催者の資料によると、増田は1996年に東京・恵比寿でCASBAを開き、2026年に30周年を迎えた。会員制のバーは、後に店外の看板を外し、店内には本人が手書きした「Members Only」のサインを残した。その歴史はファッションと交差するが、今回のポップアップは有名な来店客の名前よりも、人と場所の関係から見てみたい。
2024年には同名のアパレルブランドを立ち上げ、原宿にCORNER SHOP by CASBAをオープン。バーを通じて育まれた関係が、身に着けられる形になった。恵比寿の店を訪れたことがなくても、グラフィックやコラボレーションを通して、その背景に触れられるようになったわけだ。
CASBA提供の店内写真。服だけでは見えない、人が集まる場所としての背景を伝える。 CASBA 6ブランドの名前を、それぞれの時間軸で見る 台北で販売されるコラボの相手は6ブランド。ただし、すべてが今回初めて発表される新作コラボという意味ではない。資料では、UNDERCOVER、HYSTERIC GLAMOUR、WACKO MARIAとの最初の取り組みは2024年とされている。高橋盾は増田の長年の友人で、北村信彦もCASBAの古くからの会員だという。
2025年にはWHITE MOUNTAINEERINGとBEDWIN & THE HEARTBREAKERSとの取り組みが加わった。30周年の2026年はUNDERCOVER、HYSTERIC GLAMOURと再び組み、NEIGHBORHOODとは初めてコラボレーション。この流れを踏まえると、今回の売り場は一つの周年ロゴで統一されたシリーズというより、いくつもの関係が集まる場として見ることができる。
2026年に初めて実現したCASBA × NEIGHBORHOOD。コラボレーションのグラフィックをクローズアップ。 CASBA ブランド名の前に、グラフィックを読んでみる 主催者による2025年8月のアイテム紹介には、異なる二つの方向性が示されている。WHITE MOUNTAINEERINGはレトロなカレッジロゴTシャツのデザインを基に、CASBAのロゴとキャラクターを取り入れた。一方、渡辺真史が参加したBEDWIN & THE HEARTBREAKERSはバンドのツアーTシャツを発想源に、ガールズバンドのイメージを増田に重ねている。
どちらもTシャツだが、見どころは違う。一方はなじみのあるカレッジ風の文字に別のブランドの記号を組み込み、もう一方は音楽グッズの語り口で人物像をつくる。店頭では、まず文字、キャラクター、ストーリーのどこにひかれるかを考え、その後でコラボ相手の名前を見る。そんな選び方もできそうだ。
これらは過去のコラボのデザイン背景であり、歴代の全アイテムが台北に並ぶことを保証するものではない。現時点の発表には参加ブランドが記載されているが、台北での全品番、サイズ、価格の一覧はない。目当ての一着がある場合は、来店前に店舗へ確認したい。
増田令子のDJは10月23日の1時間 営業時間は3日間とも13:00〜21:30。会場はN(9)uf Zhongshanで、住所は臺北市赤峰街17巷17號1樓。増田のDJ出演は10月23日19:00〜20:00に予定されている。DJを目当てに訪れるなら、この時間に合わせて計画を立てよう。他の2日間にも出演があるとは発表されていない。
また、メインビジュアルにある「MEMBERS ONLY」の文字にも補足が必要だ。主催者は、これはCASBA店内のサインへのオマージュだと明記している。この文字だけを根拠に、台北のポップアップが会員限定入場だと受け取らないようにしたい。その他の入場案内は、店舗の最新情報を確認してほしい。
台北ポップアップは10月23〜25日。MEMBERS ONLYは東京の店内看板へのオマージュで、台北会場の入場条件を示すものではない。 CASBA 30周年を、服の背景を知るきっかけに 今回の面白さは、バーが長年のつながりを服のコラボレーションへどう移してきたかにある。ブランドの一覧を見たら、それぞれが選んだ図像や表現にも目を向けたい。有名人が通う店という紹介だけでは見えないCASBAの輪郭を、台北での3日間に、実際のアイテムと一緒に確かめられる。
資料:CASBA/仙丹案內(SENDEN)提供のイベントプレスリリース。