A.G. Cookという名前は、これまで過剰に加工されたシンセサウンドやCharli XCX的なデジタルポップと結びつけられてきた。だから彼がDiivの新作『ZIRP!』のプロデューサーに就いたと聞いて最も意外だったのは、「エレクトロニック・アーティストがロックバンドを手がける」という組み合わせそのものではなく、彼が最初に下した決断だった——それは、曲がほとんど完成していない段階から、まずドラムを、しかも生ドラムで録り始めたことだ。

「彼らのライブサウンドに、ちょっと取り憑かれてしまったんだ」とCookはプレスリリースで語っている。「ギターのディテールに時間をかけて、特定のエフェクターを使いながら録音した。できる限りパソコンでは何もしないようにしてね——少なくとも僕の基準からすれば、そうだったよ」。コンピューター・ミュージックを拠り所にしてきたプロデューサーの口から出た言葉としては、それ自体がひとつの表明だった。何度も録音を重ねるうちに、『ZIRP!』は徐々に抽象的な概念から、彼の言う「ユートピア的でありながらディストピア的でもある呪文」へと姿を変え、バンドを新たな領域へ押し出すための道具になっていった。

アルバムは10月30日にFantasy Recordingsからリリースされ、収録曲は全11曲。先行シングル〈The Fountain〉は本日より配信中で、他の収録曲には〈Kid〉〈When The Glow Came For Us〉〈Trillions〉〈Idiot In The Sky〉などが含まれる。2024年作『Frog in Boiling Water』に続く作品となる。

ツアーはアルバム発売に先駆けてスタートする。9月27日、ブラジル・サンパウロのBalaclava Festを皮切りに北米へと移り、9月29日にブルックリンのThe Meadows、10月15日・16日にはアトランタのThe Easternで2日間公演、10月20日にはロサンゼルスのShrine Expo Hall、そして10月21日にはサンフランシスコのPsyched! Festまで続く。11月には海を渡り、11月2日パリ、11月7日ロンドンのPitchfork Music Festivalに出演するほか、11月6日にはベルギー・コートレイクのSonic City Festivalにも登場予定だ。

詳細なスケジュールや追加公演の有無については、公式発表を待たれたい。