2023年、アコースティックギターとピアノ、弦楽器で紡いだ静かなアルバムを作った彼が、今度はそれを完全にひっくり返そうとしている。Fontaines D.C.のフロントマン、Grian Chattenは『MOJO』誌に、セカンドソロアルバムを構想中であることを明かした。しかも今回の方向性は、ファーストソロ作品『Chaos For The Fly』とは全く異なるものになるという。
「もう何曲かはあるし、今回どうするかについても少し考えがあるんだ」とChattenは語る。「もっとエネルギッシュになると思う。ちょっとフェスっぽい感じにね」
この方向転換で興味深いのは、そのコントラストだ。2023年にリリースされた『Chaos For The Fly』は〈Bob's Casino〉などを収録し、Fontaines D.C.のサード・アルバム『Skinty Fia』の長期ツアー中にChattenが書き上げた作品で、詩作からインスピレーションを得た内省的なスタイルは、彼がバンドで聴かせる激しいポストパンク・ボーカルとは明らかに一線を画していた。当時彼はNMEに対し、あのアルバムは「自分とバンドの間に一本の線を引く」ための手段であり、自身の孤独と憂鬱を深く掘り下げた末に生まれた作品だと説明している。NMEはその際、星4つの評価を付け、彼の歌詞を「誠実でユニーク」と評し、「きらめくシンセサイザー、軽やかなアコースティックギター、幾重にも重なる幽玄なストリングス」に彩られていると表現した。
1年後、NMEの「In Conversation」シリーズのインタビューでChattenは、あのソロアルバムが結果的にFontaines D.C.の続くフォース・アルバム『Romance』の形成にも影響を与えたと語っている。「あのアルバムを作ってから、自分の調子はかなり良くなった。あのレコードを作ったことと大きく関係していると思う」。同時に、音楽以外にも詩集を出版したいという意向も明かしていた。
現在Fontaines D.C.のフィフス・アルバム『Dopamine Chamber』は10月16日(金)にリリース予定で、2024年に英Mercury Prizeにノミネートされた『Romance』に続く作品となる。NMEはこの新作にすでに星5つの評価を付け、「ダークでありながら高揚感のある終末の反映」と称している。Chattenはまた、Rosalíaとのコラボレーションを自身の「キャリアのハイライト」の一つだと語っている。バンドは2027年にツアーを開始する予定で、それに先立ち、Fontaines D.C.は今夜(木曜日)ロンドンのRoundhouseで新作を祝う小規模なライブを開催し、メンタルヘルス支援団体CALMのために募金を行う。
Chattenはツアーとプロモーションが一段落したら、バンドとして「しばらく休む」つもりだと語るが、自身の創作は止まらないという。「相変わらずたくさん書き続けている。書き溜めたものは、使わずにいるとどんどん溜まっていくから、どこかに出し先を見つけたくなるものなんだ」。セカンドソロアルバムのリリース時期や収録曲の詳細は、現時点ではまだ発表されていない。