33歳になることをテーマにした曲に、子供合唱団をコーラスとして起用する――まるで意図的に作り出された時間のズレのように聞こえるこの手法で、Marika Hackman は彼女いわく「ノスタルジックな鈍い痛み」を表現している。「33」と題されたこのシングルは、5枚目のスタジオアルバム『False Dogs』のオープニングトラックであり、作品全体の感情の出発点でもある。
『False Dogs』は2月19日に Chrysalis Records よりリリース予定で、収録曲は全12曲。このアルバムの特筆すべき点は、Hackman がギター、ピアノ、ドラム、ベース、マンドリン、シンセサイザーの演奏をほぼひとりでこなしていることだ。制作はロンドン東部にある彼女個人のスタジオから始まり、最終的にはラムズゲート(Ramsgate)の Big Jelly Studios で10日間を過ごして完成に至った。ケント州沿岸の音の気配もアルバムの背景にそっと忍び込んでおり、ノスタルジー、成長、自己懐疑の中で道を探り続けるという作品全体のテーマと響き合っている。
「自分のクリエイティブな個性を端から端まで余すところなく注ぎ込めたのは、今回が初めてだと思う」。Hackman はこの作品をそう表現している。
シングル「33」は10月14日(水)にリリース済みで、MVは JOFI Films が監督を務めた。Hackman によれば、この曲は「ノスタルジックな鈍い痛み、未来への不安、そしてその間にある瞬間を祝福することを扱っている――前に進み続けることには、価値がある」という。曲の時間軸は17歳から30代まで広がっており、子供合唱団の起用がその時間の隔たりに具体的な音の形を与えている。
『False Dogs』の収録曲は以下の通り:「33」「Close To Me」「I'm Good」「Handsome」「The Blows」「Be Surprised」「Everything You Wanted」「Ha_Happy」「Half Painted Dog」「Hello Sunshine」「Lying Down」「Crimson」。
キャリア最大規模のツアー、ロンドンの Royal Festival Hall で開幕
アルバム発表と同時に、Hackman のこれまでで最大規模となる英国・欧州ツアーも発表された。2027年2月26日、ツアーはロンドンの Royal Festival Hall を皮切りにスタートし、続いて3月1日に Bristol Beacon、3月2日にグラスゴーの St Luke's、3月3日にマンチェスターの Stoller Hall で公演を行う。
欧州公演は3月6日のアムステルダム Tolhuistuin を皮切りに、ブリュッセルの Botanique(3月7日)、パリの Le Trabendo(3月9日)、ケルンの Gebäude 9(3月11日)、ハンブルクの Molotow(3月12日)、ベルリンの Heimathafen(3月13日)、コペンハーゲンの Vega(3月16日)と巡り、最終日となる3月17日にストックホルムの Debaser で締めくくられる。先行チケット販売は英国時間10月22日午前10時より、一般発売は10月23日同時刻より開始される。
Hackman の前作『Big Sigh』は2024年1月にリリースされ、NME は星4つの評価を与え、「『Any Human Friend』に続く優れた作品……『Any Human Friend』が感情の反動の段階だったとすれば、『Big Sigh』は見過ごされてきた感情がついに追いついてくる崩壊の瞬間のようだ――これは英国で最も興味深いシンガーソングライターの一人のキャリアにおける、決定的な瞬間である」と評した。その後、彼女は Laura Marling と共演した新バージョンの「Skin」もリリースしている。原曲は10年前のデビューアルバム『We Slept At Last』に収録されていた。