「私は1年のうち8ヶ月ツアーをしている。この25年間ずっとそうだった。私はパフォーミングアーティストであってスタジオアーティストじゃない、演劇出身なの」。これはエリカ・バドゥ(Erykah Badu)が昨年、なぜ新作をなかなか出さないのかについて語った言葉だ。前作スタジオアルバム『New Amerykah Part Two (Return Of The Ankh)』は2010年リリース——それから丸16年が経った。そんな彼女がThe Alchemistと出会ったのだ。

両者は今、正式に同名コラボアルバムのリリースを発表した。共同プロデュースによるこの作品は、レコーディング期間18ヶ月にわたり、ダラスとロサンゼルスを行き来しながら制作された。アルバムは8月28日にControl FREAQ/Youngよりリリース予定で、現在予約・プリセーブが可能だが、収録曲リストの全貌はまだ明らかにされていない。

先行シングル「Witch Doctor」がリリースされ、想像していたよりも静かな歌声を披露している。これは先に発表されたシングル「Next To You」、そしてAmazon Music独占配信された「Echos 19 (Mix 122)」からの流れを汲むものだ。現時点でこの3曲が、このアルバムについて外部が知り得るすべての手がかりとなっている。

The Alchemistという名前はヒップホップリスナーにはお馴染みだろう。Kendrick Lamar、Nas、Snoop Dogg、Ghostface Killahらとコラボしてきた実力者で、2023年にEarl Sweatshirtと組んだ『Voir Dire』はNMEの年間ベストアルバムにも選出されている。彼のプロデュースワークは一貫して雰囲気作りとサンプリングの質感を重視するスタイルで、バドゥのソウルフルな歌唱と組み合わさることで、まさに「頑固な者同士のぶつかり合い」という化学反応を生む——プレスリリースはこれを「二人の異端児による必然の衝突」と表現している。

アルバム本体よりも具体的に決まっているのはツアー日程だ。二人は来月から北米ツアーをスタートし、その後秋にはイギリス・ヨーロッパへと転戦する。ロンドンに新オープンしたジャズクラブ「Blue Note」での2公演も含まれている。北米・イギリス公演のチケットは既に公式チャンネルで確認可能だ。

バドゥ自身の言葉を踏まえると、このアルバムは「スタジオへの回帰」というより、ツアー以外の18ヶ月を、彼女の声を理解し活かせるプロデューサーに委ねた結果と言えるだろう。収録曲リストや詳細については、現時点ではまだ発表されていない。