YOSHIROTTENが東京の高層空間を、未知へと信号を送るアートの場に変える。「彼方との交信/BEYOND EARTH」は2026年10月30日〜2027年1月11日、TOKYO NODEで開催予定。虎ノ門ヒルズ ステーションタワー45階のギャラリーと49階屋上を使い、約1,500平方メートルの展示に《RGB》《FUTURE NATURE》《SUN》とJAXAの協力による新作を展開する。都市を見渡す場所での試みだが、10月25日時点ではまだ開幕前である。
観測データを、科学写真ではなくアートへ
鹿児島生まれでクリエイティブスタジオYARを率いるYOSHIROTTENは、グラフィック、音楽、ファッション、アートを横断してきた。「見えないものの可視化」は継続して取り組むテーマだ。本展では地上約200メートルの空間を起点に、宇宙、地球、都市のデータを映像、絵画、光へ変換する。JAXAの協力で研究情報が加わるが、表現はアーティストの選択と再構成を経る。加工前の科学的観測結果そのものとして見る展示ではない。
公式予告では、自然光、モニター、ネオン、東京の夜景が互いに作用し、昼と夜で異なる条件を生むと説明されている。高層階の窓景色は背景にとどまらず、都市の明るさも鑑賞の過程に入ってくる。発光する色面やモニターの集合を描いた予告ビジュアルは、一枚の画面と空間全体の間で視点が動くことを示唆する。掲載画像は公式の作品・空間参考であり、開幕後の会場を本誌が撮影した記録ではない。
暖色の光と大型映像を示す公式空間予告。
ぼけた色彩で光の層を表す公式作品参考。屋上は昼のポケモンから夜の地球映像へ
49階SKY GARDEN & POOLでは「ポケモンカードゲーム & ヨシロットンパーク」も開催する。ポケモンカードゲーム30周年における協業から派生した展示だ。通常券1枚で45階の主展と昼間の屋上展示に各1名入場できる。昼間の屋上は平日13:00〜17:00、土日祝10:00〜17:00。室内ギャラリーの夜間営業とは異なるため、主展の閉館時刻だけを基準にすべての予定を立てないようにしたい。
公式予告に登場するモニターの集合。
YOSHIROTTENの公式ポートレート。毎日17:30〜22:00には、屋上が無料の「ビヨンドアースガーデン」に切り替わる。《The Earth》から発展した映像インスタレーションで、衛星が撮影した地表写真から視覚的なリズムや色を抽出する。無料なのはこの夜間屋上企画のみで、別途オンラインチケットが必要。展覧会全体が無料になるわけではない。公式案内では受付入口を別途公開予定としており、屋上は天候や運営状況により閉鎖される場合もある。
夜の屋上ガーデンの公式イメージ。開放は天候に左右される。料金と開館時間をどう組み合わせる?
通常の一般料金は税込で平日2,200円、土日祝2,500円。45階ギャラリーは平日13:00〜22:00、土曜10:00〜22:00、日曜と祝日10:00〜20:00で、最終入場は各閉館30分前となる。住所は東京都港区虎ノ門2-6-2。虎ノ門ヒルズ駅、または虎ノ門駅からアクセスできる。いずれも日本時間で、年をまたぐ会期のため、曜日による開館条件も確認しておきたい。
室内、昼間の屋上、夜のガーデンを同日に見るなら、17:00と17:30の区切りを軸に考え、TOKYO NODEの展覧会特設サイトで最新のチケットと開放状況を確認したい。本展で考えたいのは、画面が宇宙らしく見えるかどうかだけではない。直接知覚できない情報が、色、空間、時間を通じて身体で受け取れる経験へ変わる仕組みだ。そこに天体写真の単純な投影とは異なる視点がある。