スマホのバッテリーが底をつくのは、たいてい都合の悪いタイミングだ。旅行中に写真やナビを使い続けたせいかもしれないし、単にスマホが古くなってバッテリーの持ちが悪くなっただけかもしれない。理由が何であれ、いざという時に助けてくれるのは、もはやあの分厚くて重い、ポケットに入らないタイプのモバイルバッテリーではない。

今のモバイルバッテリーはジーンズのポケットに入るほど小さいものから、ノートパソコン用の大容量重装備タイプまで揃っている。スマホ用の緊急電源として使うだけなら、5,000mAh〜10,000mAhの容量で十分だ。

Anker MagGo:45分で半分近くまで充電

スマホがマグネット式のワイヤレス充電に対応しているなら――MagSafe搭載のiPhoneや、Qi2対応機種であれば――Anker MagGo Power Bankが具体的な選択肢になる。容量10,000mAhのこのモバイルバッテリーは、テストでほぼ充電切れのiPhone 15を45分で約半分まで充電し、さらにもう一度充電すれば70%まで補うことができた。本体にはLCDスクリーンが搭載されており、残量と使用可能時間が表示される。また、展開式のスタンドが内蔵されているため、充電しながら横向きで動画を見るのにも便利だ。Qi2非対応の端末向けには、別途USB-C端子による有線充電にも対応している。

一般的な容量では物足りないと感じるなら、Anker Nanoも一つの方向性だ――5,000mAh容量でUSB-Cコネクタを内蔵しており、見た目はバッテリーというより口紅に近いと表現される。テストでは、完全に充電切れのSamsung Galaxy S23 Ultraを1時間で65%まで充電した。Ankerにはカード型のNanoバージョンもあり、MagGoよりさらに薄くて軽く、同じくQi2に対応しつつUSB-Cの有線充電ポートも備えている。ほかにも、伸縮式USB-Cケーブルを内蔵したNano 10Kや、USB-Cケーブルと折りたたみ式の二本足プラグを備えたFusionシリーズもラインナップされている。

手機沒電又找不到充電器?行動電源與應急方案的實測數字

大容量タイプでは、実測において中容量帯で最も優秀だったのがBelkin BoostCharge 20Kだ。20,000mAh容量でケーブル内蔵、ほぼ充電切れのSamsung Galaxy S24 Ultraを1時間15分でフル充電し、同じサイクルをさらに2回繰り返してから電池切れになった。急速充電の速度を重視するなら、65WのNimble Champ Proはテストで残量5%のGalaxy S23 Ultraを1時間でフル充電した。

モバイルバッテリーすら忘れた時はどうする

車にUSBポートがない場合は、シガーソケットに挿すタイプの車載ワイヤレス充電スタンドを検討してみるといい。通常はエアコンの吹き出し口やダッシュボードに吸着させて使い、充電しながらナビスタンドとしても使える。BelkinにはQi2対応のBoostCharge Pro車載充電器があり、Ankerも複数の車載充電器をラインナップしている。

カバンに短いUSBケーブルを一本入れておくのも一つの手だ。万が一スマホの充電が切れても、少なくともノートパソコンから電源を借りることができる。ホテルやAirbnbで充電器が見当たらない時は、テレビにUSBポートがないか確認して差してみるといい。すべてのテレビが給電できるわけではなく、速度も大抵は遅いが、緊急時にはしのげる。

空港やカフェにある公共のUSB充電ステーションも選択肢の一つだが、米連邦捜査局(FBI)はかつて「悪意ある者が公共のUSBポートを利用してマルウェアや監視プログラムを仕込む方法を見つけている」と警告したことがある。この「juice jacking」と呼ばれる攻撃は、現実にはそれほど多くは発生していない。セキュリティが気になる場合は、「charge-only」や「data blocker」と表示されたケーブルを用意するといい。この種のケーブルは給電専用でデータ転送はできない。また、見知らぬUSBポートに接続した際、スマホに「この端末を信頼しますか」という表示が出た場合は、「信頼しない」を選ぶのが無難だ。一度信頼すると、相手側の機器がスマホ内のデータにアクセスできるようになってしまうからだ。