ブルックリン出身のあるラッパーが、亡きデトロイトの伝説的プロデューサーから直々に託されたビート300曲以上を、丸20年抱え続けてきた。これは伝説ではなく、Busta Rhymes本人が2020年のインタビューで語った事実だ。「J Dillaは亡くなる前に、俺に300曲以上のビートを残してくれた」。そして今、その素材にようやく次のステップが訪れる――新作アルバム『Dillagence 2』が2026年8月25日にリリースされることが決定した。

本作は2007年のコラボレーション・ミックステープ『Dillagence』の正当な続編であり、その全体構成はJ Dillaが未発表のまま残していたインストゥルメンタルの数々を土台としている。J Dillaは2006年に他界し、残されたこのビート群は長年Bustaの制作ストックの中で眠っていた部分だったが、今回ようやく形になった格好だ。

発売告知と共に公開されたSNS映像には、J Dillaの母であるMaureen「Ma Dukes」Yanceyが座り、このアルバムのプレビュー楽曲に耳を傾ける姿が映っている。この一場面は、どんな宣伝文句よりもこの作品の重みを物語っている――単なるマーケティング企画ではなく、遺族も立ち会う「けじめ」の一枚なのだ。

これに先立ち、ニューヨークで開かれた小規模な試聴会では、Lil Wayneを含む複数のゲストアーティストの手がかりが明らかにされた。BustaとJ Dillaのコラボレーションはこれが初めてではなく、これまでにも『Still Shining』や『Show Me What You Got』で交わりを見せていたが、今回はその長年の関係性を一枚のフルアルバムとしてまとめ上げた形となる。

『Dillagence 2』は8月25日の配信が確定しているが、現時点では価格や収録曲の詳細情報は明らかにされていない。