500ドルといえば、ミドルクラスのスマートフォン1台分ほどの価格であり、Canon EOS R100のような入門デジタルカメラの敷居でもある。違うのは、同じ予算でカメラが与えてくれるのはより大きなイメージセンサーであり、それによってより多くのディテールと大きなトリミングの余地が得られるという点だ——これはEngadgetが「2026年にデジタルカメラは買う価値があるのか」を論じる際に示した、最初の具体的な根拠でもある。
答えはイエスだ。ただし条件付きで、より良い写真のためにもうひと手間かける意志があることが前提となる。スマートフォンはほとんどのシーンで十分すぎるほど機能し、スナップ撮影もSNSへの共有も日常の記録も何ら問題ない。デジタルカメラが本当に存在感を発揮するのは、スマホでは手が届かないシーンだ。Sony A7R VIのような現代のミラーレスカメラは、コントラストの強い場面や極端に暗い環境でも豊富なディテールを保持でき、動きの速いイベント会場でも広大な風景撮影でも対応できる。固定レンズで携帯性を重視するなら、24-600mmの光学ズームレンズを備えたSony RX10 Vが、集合写真から遠距離の野生動物撮影までカバーする。スポーツシーンにはGoPro Mission 1 Proのようなアクションカメラが対応し、Sony ZV-E1のチルト式モニターと自動構図機能は、Vlog撮影者のために設計されたものだ。
スマートフォンも確かにこの方向へ近づきつつある。iPhoneのポートレートモードは絞り効果を調整でき、Halideのようなアプリはより多くのマニュアル操作を提供する。しかしデジタルカメラが与える自由度はそれ以上のものだ——あえて画面を暗くして余白を残したり、流し撮りで動きのブレを演出したりといった調整幅は、スマホの後処理アルゴリズムでは完全には代替できない。その代償もはっきりしている。撮影後は写真をメモリーカードからパソコンに移し、さらに現像ソフトで一枚ずつパラメータを調整する必要があり、シャッターを切った瞬間にほぼ後処理が完了してしまうスマホとは違うのだ。
価格もまた一つのハードルだ。トップクラスのミラーレスカメラのボディだけで5000ドル前後に達することも珍しくなく、その見返りとしてより賢いオートフォーカス、より速い連写速度、より広いダイナミックレンジが得られるが、レンズの費用はまだ含まれていない。Canon PowerShotやSony RX100シリーズのような固定レンズのポケットサイズ機種でさえ、数百ドルからのスタートとなる。さらにカメラ本体はスマホのようにいつでもポケットに入れられるわけではなく、持ち歩くこと自体が一つの負担になる。
これらを総合すると、2026年におけるデジタルカメラは二者択一の問題ではなく、一種のハードルテストだと言える。もし欲しいのが投稿できる程度の一枚の写真であれば、スマホで十分だ。だが、その一枚の写真のために追加の時間をかけてピントを調整し、後処理を施し、機材を担いで出かける意志があるなら、デジタルカメラが与えてくれる見返りは今なお明確に存在する。