ジャージーの番号から、フィールドとレコードの両方が浮かぶこともある。Nikeはジョージア大学、Outkast、Class TripとOutkast Uアパレルコレクションを展開。チームの赤と黒、王冠を載せたGeorgia G、96番で、大学スポーツと南部ヒップホップを同じワードローブへ迎えた。10月26日に発表され、その後段階的に発売された企画には、観客席で応援する服に加え、日常へ取り入れやすいジャケットやスウェット、帽子もそろう。
王冠のGと96番が結ぶ二つの文化
大学のGとOutkastの象徴的な王冠を組み合わせ、「University of Georgia, Outkast 1996」の文字が双方をつなぐ。ジャージーの96番は、OutkastがATLiensを発表した1996年と、Kirby SmartがGeorgiaでセーフティーを務めた年を重ねる。音楽から先に入り、後にチームを知った人にとっても、細部は服を読む入口となる。一つの番号が、それぞれになじみのある二つの記憶を持っている。
視覚表現は一つのロゴにとどまらない。赤いウールのスタジャンに黒いレザー袖を組み合わせ、シェニールパッチとチェーンステッチ刺繍で表情を加え、背中にはGeorgiaとOutkastの文字を配す。公式写真では赤黒のジャケットに白いトップスやゆったりしたパンツを合わせ、大学らしい色面と自由なストリートの比率を共存させた。ロゴ位置や上着とパンツのボリュームは、全身を同色にする以上に印象を左右する。
スタジャン以外にも広がるシルエット
ジャージーは短丈メッシュの練習着風と、厚手コットンのレトロ仕様で異なる輪郭を提案する。ラグビーシャツ、サテンのボンバージャケット、厚手フリースのフーディー、Max90グラフィックTシャツ、帽子も着こなしを広げる。手描き風の図案も見どころだ。写真の淡色パンツにはチームや王冠、文字のモチーフが並び、胸元のロゴから下半身全体へ物語が広がっている。
キャンペーンは夏のAthensで、Nike NIL契約のアスリート6人を起用して撮影され、Outkastの写真史のなじみ深い場面を再解釈した。赤い車やスピーカー、芝生、住宅はスポーツウエアを生活感のある景色へ置く撮影小道具と背景。写るアスリートとコラボレーションする音楽家は別の役割であり、服を通じて音楽文化をどう演じるかが焦点となる。
赤黒のスタジャン、番号入りジャージー、グラフィックパンツを見せる公式画像。
フィールドに寝転び、ジャケットを着用するアスリート2人のOutkast U公式画像。アスリートが音楽の記憶を演じる
企画はGeorgiaの選手、コーチ、スタッフ専用のフィールド用・サイドライン用装備にも広がり、アイシールドのデカールやスカルキャップなどが用意された。一般向けアパレルとは用途が異なる。まずジャケットやジャージー、日常着からコラボを理解し、専用装備はチーム文化の別の表現として見られる。観客席からサイドラインまで、同じ意匠が役割に応じた機能を持つ。
Outkast Uは10月27日にSNKRS、Class Trip、Atlantaの一部Nike取扱店で発売され、全コレクションは10月28日にNike公式サイトと指定店へ広がった。原案内には10月31日のMercedes-Benz Stadium試合日ポップアップも記載。いずれも原発表の発売日程で、台湾の価格や販路は別途現地案内の確認が必要だ。ヒップホップと米国大学スタイルが好きな人には、王冠と文字と番号だけで異なるコミュニティーの物語を着られる点が面白い。