Palace Skateboardsが、ソウルのロッテ百貨店内に「世界遺産」を築こうとしている。8月22日にオープンする「Palace Jamsil」は、ブランドにとって韓国3号店目となる実店舗。出店先はソウル最大級のショッピングモールで、この立地選定自体が、同ブランドのこの街への並々ならぬ野心を物語っている。

立地以上に注目すべきは、店舗の建築的なロジックだ。Palace Jamsilの空間デザインは、UNESCO世界遺産の構造的な語彙をモチーフに、その歴史的な要素を現代的なリテール空間へと翻訳している。すらりと伸びる直線的なラインを多用し、柱状の構造を規則的に反復配置することで、どこか儀式めいた動線体験を生み出しているのだ。これは古跡のモチーフを単なる装飾として壁に貼り付けたものではない。建築そのもののリズムを、店内を巡るリズムへと変換している点がポイントだ。

「地元のランドマーク建築の語彙でフラッグシップ店を包み込む」という手法は、実はPalaceにとって今回が初めてではない。以前上海に出店した中国本土初の店舗も、歴史的建造物である張園を選び、中国式庭園建築の構造を店舗デザインに取り込んでいた。今回のソウル・ロッテ店で継承されているのは、同じロジックの韓国版と言えるだろう。単に店を1軒オープンするのではなく、建築そのものにその土地の物語を語らせる――それがPalace流のやり方だ。

オープン当日、Palaceは新拠点の開幕を記念して、Jamsil店限定の現地購入のみで手に入る記念コレクションを発表する。現時点では、コレクションの具体的なアイテムや価格、供給数などの詳細は明らかにされておらず、店舗限定発売という点のみが確認されている。手に入れたい読者は、実際にロッテ百貨店まで足を運ぶ必要がありそうだ。