アナリストが自ら過去に出した数字に疑問を投げかける――こうした場面はそう多くはない。スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered)のGeoff Kendrick氏がUNIに対して設定した100ドルという目標価が、今になって「低すぎたかもしれない」と本人によって形容されている。理由は市場心理が強気に転じたからではなく、月単位まで具体的に追えるオンチェーンデータにある。
Kendrick氏によると、7月27日以降、Robinhood Chainでの取引によって牽引されたUNIのバーン量は、年換算で9000万ドルに達しているという。これは一時的な急増ではなく、継続的に記録として確認できるバーン速度だ。
さらに重要なのは、その背後にある収益構造だ。DefiLlamaのデータによれば、Uniswapプロトコルの収益は以前の水準の2.4倍に達しており、その約6割をRobinhood Chain単体が占めているという。つまり、これまで外部アプリケーションと見なされていたこの取引ソースが、今やUniswapプロトコル収益における最大の単一貢献者となっているのだ。
UNIのバーンメカニズムに照らせば、収益が増えればバーン量も増え、トークンの希薄化圧力は理論上低下していくことになる。Kendrick氏が100ドルという目標価を設定したのは、こうしたデータが明らかになる前のことだった。今回、彼が評価の前提を上方修正すべきかもしれないと公に認めたことは、単なる強気発言よりも重みがある。なぜなら、修正の対象が市場心理への追従ではなく、自分自身の名前が付いた数字そのものだからだ。
現時点でスタンダードチャータードは新たな目標価のレンジをまだ発表していない。Robinhood Chainの今後の取引量が同等の貢献比率を維持できるかどうかについても、DefiLlamaによるさらなる月次データの裏付けが待たれる。






