本来なら8月3日から15日の2週間、ロンドンの舞台でヘロデ王を演じるはずだったBoy George。そのスケジュールが今、空白になっている。
マネージャーのPaul Kemslyは木曜日、SNSでBoy Georgeがロンドン版『Jesus Christ Superstar』でJewish King Herod役を降板することを発表した。声明は丁寧な文言で、「この決断は、制作陣、クリエイティブチーム、そしてキャスト全体への最大限の敬意をもって下されたもの」とし、すでにチケットを購入したファンにも謝罪、支持と忠誠に感謝の意を示した。
しかし声明の中で、本当の理由を明言する言葉は一切なかった。Kemslyは「Georgeは自分の信念を貫くことを恐れない人間で、私はずっとその点を尊重してきた」とだけ述べ、同時にアーティスト本人にとって最善であり、他者への敬意も保てる決断を下すのが自分の責任だと強調。「今回、一歩引くことが正しいと判断した。制作がフォーカスを保てるように、そして関わる全員が互いに敬意を持って前に進めるように」と語った。
この曖昧な言い回しが出たタイミングを無視するのは難しい。7月26日、Boy Georgeはレゲエ曲〈We Will Dance Again〉を発表しており、その立場は宣言に近いほど直接的だった。「あなたはジェノサイドと言う/私は戦争と言う」「あなたは選択的な記憶でユダヤ人を非難する/ミュージシャンは旗を振り、羊の群れのように口を開ける/ネットに煽られたプロパガンダがこんなにも無力に感じる」。
さらに議論を呼んだのは制作方法だ――彼はNMEに対し、この曲がAIによって作詞されたことを認め、「良いことのためのAI」と表現。「正直に言うと、自分一人ではこんな曲は書けなかっただろう」と率直に語った。
片やユダヤの王を演じる舞台役、片やAIで書かれ、イスラエルとガザ戦争の語りに対して鮮明な立場を示した楽曲。マネージャーは彼を降板させる道を選び、理由は空白のままだが、時系列がすでに十分すぎるほど物語っている。






