2000年、テキサス州ダラスに住む10代の女の子がElliott Smithに手紙を書いた。彼の音楽は「中毒性があって、独創的でクリエイティブ。こんな音楽は聴いたことがない」と綴り、自分がライターになりたいと思うきっかけをくれたのも彼だと伝えた。手紙を送った後、返事はなく、彼女はSmithには届かなかったのだと思っていた。
3年後、Smithは34歳で胸部の刺し傷2箇所によって亡くなった。あの少女はその後結婚して姓を変え、Kirby Rockとなった。この手紙は23年間ずっと保管されていたが、あるときJamie Fisherという記者が彼女に連絡してきた。彼はElliott Smithの伝記『Nobody Broke Your Heart』を執筆中で、その過程で2通の手紙を見つけ出した——彼女が当時送ったあの手紙と、Smithが書いたものの一度も送られなかった返信だ。
Smithの返信はわずか数行だった。「親愛なるKirbyへ、君の手紙を読んで、とても嬉しかった。ありがとう。君が自分の中に創造性を見出してくれて嬉しいよ。この世界にはもっと創造性が必要だから、どうか、思う存分やってくれ!」文末にはハートマークが描かれていた。20年以上も引き出しか箱の中に眠っていた1枚の紙が、受取人がすでに別の名前になった頃になってようやく読まれた。
Kirbyはこの出来事を1本の記事にまとめ、『The Huffington Post』に寄稿した。彼女が文中で語ったのは、その手紙のことだけではない。Smithの音楽そのものが自分にとってどんな意味を持っていたかについても綴っている。「本当に私を魅了したのは彼の脆さでした。彼は音楽の中で自分をすっかりさらけ出していて、彼の歌を聴くことはまるで日記を読むようでした——歌詞だけじゃなく、彼のささやくような歌い方、繊細な指弾き、幾層にも重なったボーカル。あまりに優しくて、まるで彼に信頼された友人になったような気がしたんです」
3年前に娘を出産して以来、Kirbyはもともと参加していたライティンググループから離れ、楽器に触れることも、曲を書くこともずっとなかった。Fisherからの電話を受けた後、その衝動がまた戻ってきたという。「たとえ他に目的がなくても、ただ自分を喜ばせるためだけでも、また書くことに、またピアノを弾くことに戻りたいと思ったんです」。彼女は後に本当にそのライティンググループへ再び参加した。
『Nobody Broke Your Heart』はすでに今年6月に出版され、現在購入可能となっている。Fisherは同時に、Smithの故郷であるブルックリンで追悼ライブも企画している。出演ラインナップには、Half Waif、Tsunamiのメンバーであるジェニー・トゥーミー、Greg Mendez、Idaなど、かつてSmithから影響を受けたり、彼と交流のあったミュージシャンたちが名を連ねる。チケット収益はミュージシャンのメンタルヘルスを支援する団体SIMS Foundationとホームレス支援団体WINに寄付される予定だ。
チケット情報や詳細については公式発表をご確認ください。本文中で触れられていないツアー日程やチケット販売details詳細は、主催者側の発表が優先されます。






