ヴィンテージのレザージャケットを、日常で自然に手が伸びる服へ。Independent Leather Shopの初作は、その課題から始まる。ACORN Buy&Sell Vintageの創業者・河田新平が立ち上げた新ブランドは、1930年代のライダースを起点にD-POCKET LEATHER JACKETを制作した。2026年10月31日〜11月8日にBIOTOP TOKYOで販売予定。不対称の前身頃とDポケットを残し、素材にはフィンランド産ヘラジカ革を採用する。色は黒のみで、税込418,000円。
幅広い襟と不対称の前開きが上半身を形づくる。アーカイブを起点に、形を組み直す
着想源は、1930年代に米カリフォルニア州ベンチュラで製作された、同名のIndependent Leather Shopのアーカイブジャケットだ。新ブランドが参照するのは歴史的な服の造形であり、当時の会社が現在まで続いていると主張するものではない。長年ヴィンテージに携わる河田は、この時代のライダースを美しいと考える一方、重さや硬さ、着にくさによって、普段はなかなか手に取らなかったという。その矛盾が新作の出発点になった。
写真には幅広いラペル、中心をずらしたファスナー、下部のフラップポケットが見えるが、装飾の多さで古さを演出してはいない。Dポケットの曲線と、襟や前開きの斜めの線が呼応し、視線を胴の部分へ集める。背面はパネルの切り替えと腰まわりの構造を主体に抑えた表情だ。ブランドによると、シルエットと構造を現代の身体に合わせて設計し直しており、古いサンプルを寸分違わず再現することが目的ではない。
背面は切り替えと腰まわりの構造を中心に構成。
Dポケットと下部のフラップポケットが異なる曲線を描く。革の柔らかな表情と金具の光沢
主素材はフィンランド産ヘラジカの素上げレザー。柔らかさ、軽やかさ、自然な陰影が選定理由として挙げられる。これは素材選択と設計意図の説明で、着用テストの結果や、誰にとっても同じ着心地になるという保証ではない。完成したジャケット全体の重量も公表されていない。近接写真では細かなシボや折れ目が残り、広い襟に段階的な反射を生む。完全に均一な黒い面とは異なる表情を読み取れる。
襟の近接写真では革の細かなシボと反射が見える。
シルバー色のファスナーが黒い革と対照をつくる。ファスナーにはイタリアのRACCAGNI製を採用し、シルバー色の硬質な光沢を加えた。ここでいうシルバーは見た目の色であり、純銀製という意味ではない。金具の明るさが、革の穏やかな反射と対照をつくる。ライダースを取り入れたいが全身を当時風にまとめたくない人には、無地のトップスやパンツに合わせてもディテールを楽しめる構成だ。視覚的な主役は、あくまでジャケットに残る。
東京の販売場所とサイズは?
初回の販売場所は、東京都港区白金台4-6-44のBIOTOP TOKYO。案内されている営業時間は日本時間11:00〜20:00だ。サイズはM(38)、L(40)、XL(42)で、いずれもブラック。418,000円は税込価格で、台湾ドルではない。10月25日の情報整理時点では販売期間前のため、すぐに店頭購入できることや、希望サイズの在庫を前提にはできない。
東京で実物を見たい場合は、BIOTOPの初回販売案内を確認したい。この価格帯の革ジャンでは、ヴィンテージ由来の物語だけでなく、肩の位置や袖の動かしやすさ、革の触感が自分の習慣に合うかも大切になる。公式写真で造形は分かっても、フィット感は一人ひとりの確認が必要だ。その違いを意識すると、アーカイブを現代の服へ編集するというブランドの狙いも理解しやすい。