4億ドルは2つに分かれており、3億ドルは即時支払い、残り1億ドルは旧合意が正式に撤回されて初めて支払われる。この分割方式自体が、今回の和解が従来の単純な罰金とは性質が異なることを物語っている。

この訴訟は2024年に遡る。当時のバイデン政権下の司法省は、TikTokが「児童オンラインプライバシー保護法」(COPPA)に違反し、13歳未満の子どもが自分でアカウントを作成できる状態を放置、子ども向けに設計された「Kidsモード」でも規定に反して個人情報を収集し、さらに保護者からの子どものデータ削除要請をたびたび無視していたと指摘していた。司法省はまた、こうした行為がMusical.ly買収に伴いTikTokが以前FTCと結んだ和解条項にも違反しているとの見解を示していた。

訴訟は2年に及び、2026年8月21日についに決着した。司法省は声明で、これをCOPPA関連事案として「史上最大級の回収額の一つ」と表現したが、本当に注目すべきは当局が示した和解理由だ。TikTokは「所有権、管理体制、コンプライアンス機能、プライバシー慣行のすべてにおいて重大な変化を遂げた」というのだ。

この一文の背景にあるのが、TikTokが今年前半に完了させたある取引だ。同社の米国事業は新法人「TikTok USDS Joint Venture」として再編され、支配権はOracle、Silver Lake、MGXなどを含む投資家グループへと移り、ByteDanceの持株比率は19.9%にとどまることとなった。つまり、司法省が和解に応じたタイミングは、TikTok米国事業の刷新が完了した節目とほぼ重なっているのだ。

司法省によれば、TikTokは若年ユーザー保護策を強化し、年齢確認関連の管理機能を改善、さらに保護者による監督機能も強化したという。これらは「訴訟の背後にある公共の利益を実質的に前進させた」としている。TikTokとByteDanceは、コメント要請に対し即座には応じなかった。

注目すべきは、これが今月TikTokにとって唯一の朗報ではないという点だ。行政管理予算局(OMB)は先日、連邦職員が政府支給端末でTikTokを再び使用できるよう正式に許可を出し、2022年から続いていた禁止措置に終止符を打った。この2つの出来事を合わせて見ると、株式再編を完了させたTikTokに対し、規制上の障壁が次々と取り除かれていく過程がより鮮明に浮かび上がる。