Redditには似たような投稿が数多く見られる。スマホを紛失して間もなく、知らない相手から「探す」をオフにしなければ端末内の個人情報を公開する、あるいは「病気の子供に渡すための端末なんです」といった同情を誘う話を持ち出してくるメッセージが届く、というものだ。こうしたメッセージの狙いはただ一つ——本人自身の手でActivation Lock(アクティベーションロック)を解除させ、盗んだiPhoneを再び転売できるようにすることだ。答えはシンプルだ。絶対に応じてはいけない。
「探す」が窃盗犯にとって厄介な存在である理由は、Activation Lockにある。この仕組みは端末とApple Accountを紐付けるもので、「探す」がオンになっている限り、相手が端末を工場出荷状態にリセットしても、あなたのアカウントとパスワードなしでは再アクティベートできず、ただの使えない箱になる。データ流出が心配な場合は、「探す」アプリやiCloud.comからリモートで内容を消去できるが、この操作を行っても「探す」やActivation Lockはオフにならず、端末は依然ロックされたまま追跡も可能な状態が続く。
実際に「探す」をオフにすべき場面はそう多くない。Appleが推奨しているのは、端末を売却・譲渡・下取りに出す前にオフにすること、そして修理に出す際も同様だ。理由は、技術者がセキュリティロックのない状態でなければ完全な診断を実行できないためだ。
スマホを売却する場合は、そのまま初期化するのが一番手間がかからない

売却や譲渡が目的なら、「設定」>「一般」>「転送またはiPhoneをリセット」>「すべてのコンテンツと設定を消去」という手順が最もシンプルだ。本人確認のためApple Accountのパスワードを求められ、消去処理と同時に「探す」も自動的にオフになるので、別途手動で操作する必要はない。
ただし、修理に出すだけで後で使い続ける場合は手動操作が必要だ。「設定」>「[自分の名前]」>「探す」に進み、「iPhoneを探す」をタップしてスイッチをオフにする。ここで詰まりやすいポイントがある——iOS 26.4以降ではデフォルトで「Stolen Device Protection」(盗難デバイス保護)が有効になっており、これがオンの状態だとこのオフ切り替えがグレーアウトしてタップできなくなる。Stolen Device Protectionは、自宅や勤務先など普段使う場所以外にいる時にパスワードなどの機密情報を見るにはFace IDやTouch IDが必要になり、Apple Accountのパスワード変更といった重要な設定変更にも一定の遅延が発生する仕組みで、窃盗犯がパスワードを知っていても好き勝手にできないようにするためのものだ。
「探す」をオフにするには、まず「設定」>「Face IDとパスコード」>「Stolen Device Protection」に進んでこれをオフにする必要がある。前述のセキュリティ遅延が発動しないよう、自宅で操作するのがおすすめだ。修理完了後に端末を受け取ったら、同じ手順で両方の機能を再度オンにすればいい。
「探す」には位置情報の共有機能も含まれているが、特定の友人にだけ自分の位置を見られたくない場合、全体をオフにする必要はない——「探す」アプリを開き、「人を探す」タブで相手を選択し、「位置情報の共有を停止」をタップすればいい。相手が古いバージョンのOSを使っていない限り、「共有が停止された」という通知が届くことはなく、せいぜい後でリストから名前が消えているのに気づく程度だ。同様に、あなたが他人の位置を見ても相手に通知が届くことはない。
「探す」をオフにした場合の最も直接的な代償は、本当にスマホを紛失した際に、別のApple端末の「探す」アプリやiCloud.comから位置を確認できなくなることだ。ロック画面にメッセージや連絡先電話番号を表示できる「探す」の紛失モードも使えなくなり、Activation Lockも完全に保護機能を失う。だからこそ、信頼できる修理店に出す場合など以外は、常にオンにしておくのが本来あるべき姿だ。