ネット上ではフェラーリ「Luce」を醜いと罵る声が少なくないが、土曜の夜、ある人物が4000万ドルという金額で違う答えを示した。
シャーシ番号「Chassis 0」のこの「Luce」は、フェラーリ初の純電気量産車の記念すべき1号車で、土曜日にRM Sotheby's Montereyオークションにて4000万ドルで落札された。これはオークションハウスが当初提示していた110万ドル以上という予想価格を遥かに上回る金額だ。この価格により「Luce」は史上最も高額で落札された車の一台となり、1960年代のフェラーリ製レーシングカー2台、1954年式Mercedes-Benz W196R Stromlinienwagen、そして伝説的な1955年式Mercedes-Benz 300 SLR「ウーレンハウト・クーペ」に次ぐ順位に躍り出た。

「Luce」の登場は、近年で最も賛否が分かれた車種発表の一つと言えるだろう。フェラーリ初の内燃機関を持たないモデルということもあり、疑問の声が上がるのは避けられなかったが、論争はパワートレインだけに留まらなかった。元Appleデザイン責任者Jony Ive氏が手掛けたこの車の外観は、日産のEVと比較されることも多く、批判の声は激しさを増し、フェラーリの前会長Luca di Montezemolo氏が公に「伝説を台無しにしないため」跳ね馬エンブレムを外すべきだと発言するまでに至った。
しかし、天文学的な価格で落札した買い手の考えは明らかに違う。この車両はフェラーリのカスタムオーダー部門「Tailor Made」によって製作され、車体には光沢感のあるMadreperlaセミグロスパールカラーの塗装が施されている。内装にはPerlaカラーのLe Mansメタリックレザーが使われ、Grigio Corvaraのパネルと組み合わされている。さらに、フェラーリ初の量産純電気自動車であることを示すプレートも装着されている。パワートレインは標準仕様の「Luce」と同一で、4モーター構成により1,035馬力を出力する。
フェラーリの量産初号車は常にコレクター市場で引っ張りだこであり、チャリティオークションともなれば買い手の財布の紐はさらに緩みやすい。「Chassis 0」が安く済むはずはなかったが、最終価格はそれでも想像を超えるものとなった。落札者が実車を受け取れるのは来年になる見込みだ。
Road & Trackの報道によると、RM Sotheby'sは今回のオークションで買い手に課される通常の手数料を免除したという。つまり、この落札金額は全額がFerrari Foundationに寄付され、今後の教育プログラムの支援に充てられることになる。






