Kelelaは Spotify Live Room の新スタジオライブで Incubus の「Mexico」をカバーした。歌い終えた直後、映像を見た友人の第一声は「あんな低い声で歌うの、聞いたことない」だったという。彼女自身も驚いた様子で、これまで作曲する際、自分の声をあの音域まで追い込んだことは一度もなかったと明かす。このカバーパフォーマンスは9月2日、『The FADER』のインタビューと同時に公開され、同じセッションで彼女は自身の楽曲「idea 1」も新たにアレンジして披露している。
8月28日のビデオインタビューでKelelaは、Incubus が2001年に発表したアルバム『Morning View』が自分にとって「入口となった一枚」だったと語った。彼女いわく、彼女自身をはじめ多くの黒人リスナーは、こうしたギターロックの音から取り残されたように感じることがあったが、このアルバムを通じて一種の帰属感を見出したという。レコーディング現場にいたヴィオラ奏者は、この曲をカバーすると聞いた瞬間、「このアルバム、全部わかってる?」と口にしたそうで、そこで二人は同じ共鳴を持っていたことに気づいたという。また、実際に歌い始めてから、ボーカルのBrandon Boydの歌い方をどれだけ好きだったかに初めて気づいたと語り、その感覚を「兄的な存在」との関係になぞらえた。編成については、原曲にすでにあるチェロのパートを残しつつ、さらに弦楽器を加えて全体をよりドラマチックに仕上げている。
このカバーは思いつきではなく、新作アルバム『new avatar』で彼女自身が名付けた「White Bag」というコンセプトと響き合うものだ。7月にリリースされたこのアルバムはほぼ全編をOscar Schellerがプロデュースし、彼女にとって現時点で最速のレコーディングとなった作品で、長年愛してきたオルタナティブロックの影響からインスピレーションを得ている。Kelelaはこの言い方を半分冗談だと言いつつも、その根底には本気の思いがあると語る。「もしあなたがずっと色々なジャンルの音楽を楽しんできたなら、この言葉には意味がある。純粋なギターミュージックしか聴かないなら、ピンとこないと思う」。彼女によれば、SchellerはもともとPinkPantheressやShygirlとの仕事に惹かれてスタジオに招いたのだが、実際に足を運ぶとギターがあり、彼のプロデュース領域が想像以上に広いことに気づいたという。自身のWhite Bagプレイリストを彼に聴かせたところ、Schellerは逆に自分だけのWhite Bagリストを作りたいと言い出したそうだ。







