Ellen Pauの《Blue》(1989〜1990)は8分のカラー・有音シングルチャンネル映像。Video 8で撮影しBetamaxで編集、音楽はMeredith Monkによる。映像断片とダンスの再構成で、連続した物語より編集を通して記憶が現れる。Apichatpongの《Fireworks (Fans)》(2016)は8分43秒のHD映像ループだ。写真では炎と扇風機が暗闇の中の発光する円形の塊をつくる。どちらも光を扱い、鑑賞はアナログビデオからデジタル映像へ移る。
Kwan Sheung Chiの《Before the End: Les Quatre Cents Coups (1959)》(2017)は4分36秒で、トリュフォー映画の最後に海へ走る動作を再演する。作家の当時4歳の息子がオレンジの旗を持ち、紅磡の海辺で父親と競走する。原作映画は1959年、Kwanの作品は2017年だ。写真では大部分が白黒に近く、旗が鮮明な色面になる。身体は走り続ける一方、場面、世代、動く理由は入れ替わっている。
Kwan Sheung Chi《Before the End: Les Quatre Cents Coups (1959)》(2017)の会場展示。
Samson Youngの《Muted Situation #21》(2017)はKwan Sing Choirの演奏による5分26秒の映像と8チャンネル音響インスタレーション。合唱団は歌声を発しない状態で《We Are the World》を演じ、合唱の身体動作を画面に残す。会場に一切音がないという意味ではなく、8チャンネルの音も作品の仕様だ。展示写真の木製座席は、音の作品が聴く位置や身体の座り方を含み、既知の曲を流すことだけではないと示す。
Ellen Pau《Blue》(1989〜1990)は会場のモニターで再生される。Samson Young《Muted Situation #21》(2017)のインスタレーション内の木製座席。