CarPlay画面上ではMapsも音楽も問題なく動いているのに、Siriだけ急に反応しなくなる——聞こえてはいるのに返事をしない、あるいは声が小さすぎて居眠りしているようにしか聞こえない。こういう状況だとつい「Siriが壊れた」と決めつけがちだが、問題の発端はiPhoneの設定、CarPlayの接続、あるいは車両本体のインフォテインメントシステムにある可能性があり、この3つはトラブルシューティングの方法がまったく異なる。
Siriを呼び出す方法は基本的に2通りある。ステアリングホイールや車載システムの音声ボタンを長押しするか、CarPlay画面のホームボタンを長押しするかだ。一部車種では「Hey Siri」の起動ワードにも対応しているが、ボタンでは反応するのに起動ワードが効かない場合、その車はそもそも音声起動機能に対応していない可能性が高く、これは設定変更でどうにかなる話ではない。

まずはiPhoneを除外しよう、これが最も切り分けやすい段階
音声起動関連の設定は「設定 > Apple IntelligenceとSiri(またはSiri)> Siriに話しかける・入力する」内にある。「Siri」または「Hey Siri」のスイッチを切り替えても効果がない場合、音声認識設定のフローをもう一度やり直すことが公式に推奨されている。
見落とされがちな設定があと2つある。1つはiPhoneがロック画面の状態ではSiriが無効化されている場合があること。ドライブ中ずっとスマホをポケットやバッグ、カップホルダーに入れっぱなしにしている人には特に厄介だ。もう1つは、CarPlayが「設定 > スクリーンタイム > コンテンツとプライバシーの制限 > 許可されたApp」でオフになっている可能性があること。

接続もまた重要なポイントだ。CarPlayの画面上は一見正常に見えても、Siriがネット接続がないためにリクエストに応答できていない場合がある。Appleも一部のVPN構成プロファイルがSiriの不具合を引き起こす可能性があると言及しているが、具体的にどのVPN構成が問題を起こすかについては説明していない。
見分け方はシンプルだ。CarPlayの接続を外して、iPhone単体でSiriをテストしてみる。スマホ側だけでもSiriが反応しないなら、車載システムのメニューをあれこれいじっても奇跡は起きないだろう。
スマホでは正常なのに車に乗ると動かない場合、原因は大抵接続にある

CarPlayから離れた途端Siriが正常に戻るなら、接続が最も疑わしい。有線接続と無線接続ではチェックすべき方向が異なる。有線接続の場合、AppleはUSBケーブルを交換するか、対応するUSBポートに変更することを推奨している。無線CarPlayはBluetoothとWi-Fiの両方に依存しており、CarPlayのネットワークで「自動接続」をオンにしておく必要がある。どちらか一方に問題があれば、CarPlay画面自体は正常に動いているように見えても音声機能が異常になり得る。
公式が推奨する対処手順には、iPhoneと車両の再起動、「設定 > 一般 > CarPlay」でその車両を削除してから再ペアリングすること、そして自動車メーカーにインフォテインメントシステムのファームウェアアップデートがあるか確認することが含まれる——今や車載システムを再起動するだけでは不十分な場合もある。Siri単体の不具合ではなくCarPlay接続全体が不安定な場合は、Siriの設定をあれこれいじるより先に、ケーブル、ペアリング状態、車両との互換性をチェックするほうが優先すべきだ。
Siriの故障と誤解されやすいケースがもう一つある。音量の問題だ。Siriが指示を理解して応答もしているのに、声が小さすぎてほとんど聞き取れない場合は、Siriが話している最中、または起動ボタンを押している間に車両側で音量を調整すればいい。Siriがまったく音声で応答しない場合は、「設定 > Apple IntelligenceとSiri > Siriの応答方法」内にある「音声応答を優先」というオプションをオンにするとよい。