尖沙咀のウォーターフロントに立つ、日照によって色を変える黄金の小さな東屋は、実はオランダの建築事務所OMAの作品だ。%ARABICAがK11 MUSEAに構える屋外店舗「KUBE」は、アルマイト処理を施したアルミパネルを使用し、太陽の角度が変わるたびに外壁の色合いが微妙に変化する。フォルムは地元の大排檔(屋台街)へのオマージュとして意図的にデザインされ、キューブ型の大理石スツールが添えられている。これはTIDEZINEがまとめた「香港フォトジェニックカフェ12選」の中でも、建築がいかにコーヒーの存在感を凌駕しうるかを最も端的に示す一例だ。

TIDEZINEの報道によると、このリストは上環から赤柱、中環から大嶼山梅窩まで網羅しており、選定基準はラテが美味しいかどうかではなく、空間そのものが持つ視覚的な説得力だという。12軒を見ていくと、「フォトジェニック」という言葉を実際に支えているのは、具体的な建築家、素材、そしてインテリアの決定であることが分かる。

建築家とブランドストーリーが主役の4店舗

上環・普仁街11号地下のcommaaはLAAB Architectsが手がけ、Foodie Forks 2025のベストカフェ賞を受賞した。店内はミニマルなラインでコーヒーとアートを融合させたコミュニティ空間を演出しており、抹茶ラテはコーヒー本体よりも評判が高いと報じられている。海港城Gateway Arcade地下のBacha Coffeeは、店舗全体をモロッコのダール・エル・バシャ宮殿の縮図として作り込んでおり、このコンセプトを香港で初めて表現したフラッグシップ店だ。200種類以上の100%アラビカコーヒーを提供するほか、伝統的なモロッコ風ミートボールも販売している。西九文化区博物館道8号にある香港故宮文化博物館店は、Starbucksの最新中華コンセプト店で、店内の陶磁器の壁は地元の陶芸家・黄志偉の手によるもので、雲南の地形にインスピレーションを得たデザインとなっている。

摩羅上街から梅窩まで:ノスタルジーと郊外、2つの映え方

上環・摩羅上街26号地下のHalfway Coffeeは、8店舗を展開するこのブランドの原点となる店舗で、文武廟のすぐ近くに位置する。棚には伝統的な中国茶碗がずらりと並び、レトロな木製テーブルと椅子が置かれている。同ブランドの山頂道100号店は、大きな窓から広がる景色とアートな雰囲気で人気を集めている。土瓜湾・馬頭角道91号地下のFullcup Planet Cafeは日本風レトロなスタイルで、店内はアンティーク家具や雑貨で埋め尽くされており、看板メニューは黒毛和牛丼だ。旺角・白布街22号地下の老二花廳はカフェとレストランの中間的存在で、レトロな小道具を使ったセットのような雰囲気を演出しており、メニューは腸粉と銀針粉を組み合わせた広東風フュージョンが売りだ。油麻地・上海街302号1階のMUM'S NOT HOMEは開業から約10年が経ち、店の半分は植物性チーズケーキと花果茶が自慢のカフェ、もう半分は古着や生活雑貨を扱うショップになっている。大嶼山・梅窩銀鑛湾路地下のThe Hideoutは農場の中にカフェを構え、地元焙煎業者によるシングルオリジンコーヒーとシンプルなブランチを提供するほか、アートやウェルネス体験の予約も可能だ。

一枚の大きな窓が決め手となる3つの都市の風景

海港城海洋中心3階309号店舗のCupping Roomは、大きなガラス窓がヴィクトリア・ハーバーに面しており、Espresso BarやMilk Barシリーズのドリンクを注文すれば、窓際の席が空くのを待つ時間も心地よい。将軍澳・唐俊街21号Papillons Square地下G1A店舗のNOC Papillons & Bakeryは、グレーと白を基調としたミニマルなトーンに緑の植物をアクセントとして加え、日差しが差し込む空間を演出。アボカドトーストやエッグベネディクトと相性抜群だ。赤柱・馬路25号U-C Court地下のPane e LatteはPirata Groupが手がけるイタリアン海辺カフェで、2021年に開業した。大きな窓には透明なシアーカーテンがかかり、アーチ、テラコッタタイル、葦編みの天井を配し、ピンクの壁とキャンディストライプのクッションが全体を甘やかな色合いにまとめ上げている。エスプレッソとイタリアンドーナツ「ボンボローネ」との組み合わせがおすすめだ。
以上の情報はFoodie Hong Kongの報道を基にまとめたものです。各店舗の詳しい営業時間や予約方法については、店舗の公式発表をご確認ください。






