高校卒業後、Ivyはニューヨーク大学のClive Davis Instituteに進学したが、後に中退して音楽に専念した。以降、着実にコラボレーション実績を積み重ねてきた——Porter Robinsonの「Nurture」ツアーでオープニングアクトを務めたほか、親友Roy Blairとサイドプロジェクト「American Road In New Jersey」を結成。今年1月にリリースされた同名アルバムは、ドローンとマリンバの音色に満ちた陰鬱な質感を持つ。Ivyによれば、このサイドプロジェクトを手がけたことが、実は今回の正式デビュー作の方向性を「解き放つ」きっかけになったという。
アルバムの中でもゆったりと漂うような一曲『Putting Together A Device』では、「You are who you were in your late teens / You're far from where you wanna be / When you're ripped at the seams」と歌われる——組み立てる作業の苦労を描きながら、この数年間、何度も行き詰まっては同じ場所をぐるぐる回っていた制作過程への応答のようにも聞こえる。主題歌『Bent』は、Oasisを思わせるギターのストロークと低いつぶやきから始まる:「I'm bent out of shape / And I don't recognize myself」。終盤に向けてドラムが崩れ、慌ただしくなっていく中、Ivyは「When you hold me like you would / And you take me like you should」と叫ぶ。その執着ともがきの中には、ようやく声に出せたという解放感もにじんでいる。