台北市中山区の新レストラン「承蔚 SHOWEI」が10月に開業した。シェフの邱奕承(Adam Chiu)は台湾の食の記憶を起点に、フランス料理の技法で食材と形式を組み直す。最初のシーズンは7品のコースが1人3,500台湾元、別途サービス料10%。メニュー外の油潑麵も挟まれる。山菜とシシャモのタコス、炭火焼きのウズラ、タピオカミルクティーのスフレが、なじみある味を異なる食感のなかに登場させる。
SHOWEIのカウンターとオープンキッチン。 厨房で仕事をするシェフの邱奕承。 麺屋からプロの厨房へ、記憶はどうコースに入るのか? 邱奕承は幼い頃から実家の麺屋で料理に触れ、その後「パリ1930」で研修を経験。「NKU」の直火と炭火、さらに「Impromptu by Paul Lee」の文化を横断する料理を学んだ。ブランドが掲げるのは「French technique, Taiwanese memory」。フランス料理の火入れやソースは食材を扱う方法であり、内容を決めるのは台湾の季節や日常、個人の経験だ。外国の料理名を借りながら、地元の味から出発することができる。
たとえばタコスはトウモロコシの生地をそのまま使うのではない。コショウの葉、葉野菜、ハーブを粉にして在来米の米粉と合わせ、柔らかな皮を焼く。揚げたシシャモ、ベトナムの米麺、アボカドソースを包み、山蘇や過貓などの山菜、麻薏の葉を炭火焼きやサラダに仕立て、焼いたキンカンを添える。手に持つ方法や組み合わせは変わるが、台湾の潤餅、揚げ魚、山菜が料理を読み解く手がかりになる。
キャビアからミルクティーへ、組み直すのは盛り付けだけではない 最初の一皿はチョウザメのペースト、漬けた魚肉、キャビアを合わせ、揚げ餅、ビスケット、チップスを添える。ウズラは骨を除いて鶏肉のムースと内臓を詰め、トウモロコシの葉で燻してから炭火焼きにし、沙茶醬、しょうゆ、ゴマ油のソースを塗る。いずれも付け合わせ、詰め物、加熱方法からなじみある味を再構成するもので、完成したフランス料理に最後だけ台湾の調味料を足すわけではない。
チョウザメのペースト、魚肉、キャビアの最初の一皿。 炭火焼きのウズラとトウモロコシの付け合わせ。 和牛フィレの脇の自家製ブラッドソーセージには牛タン、牛すじ、もち米を加え、細切りジャガイモで包む。隠れた一品の油潑麵は、鎮江酢、唐辛子ソース、刀削麺、スパイスのデュカを一杯にまとめる。デザートは紅茶、大麦ミルク、タピオカをスフレにし、冷たい菓子と組み合わせる。これらは最初のシーズンの構成で、実際の内容は旬の食材に合わせて変わる。一連の料理がどうつながるかに関心のある人に向いたコースだ。
ソースと細切りジャガイモで包んだ付け合わせを添えた和牛フィレ。 メニュー外の油潑麵と細切りのマコモダケ。 カウンター6席と個室2室、予約はどう手配する? 住所は台北市中山区建国北路一段68号1階。カウンター6席、10席の大個室、6席の小個室があり、台湾の海鮮料理店に着想した食材の氷ケースも設ける。通常営業は火~土曜18~22時、入店は18時または18時30分。今回確認した予約カレンダーでは10月27日も休業の表示だったため、実際に選べる日付に合わせて計画したい。完全予約制で、公式サイトからEatsyへ進み、1人1,000台湾元の予約金を支払い、確認メッセージを受け取ると予約が成立する。
タピオカミルクティーのスフレと冷たい菓子。 公式予約ページには水代140台湾元、3杯のワインペアリング1,380台湾元、3杯のノンアルコールペアリング880台湾元を別途掲載し、いずれもサービス料10%が加わる。個室の最低利用額は小個室20,000台湾元、大個室30,000台湾元で、こちらも別途10%。6人以上の予約や個室希望は店への連絡が必要だ。アレルギーや特別な食事条件は利用5日前までに伝えて対応可否の判断を受ける。5日以内のキャンセルや日程変更は予約金全額が差し引かれる。人数、食事制限、予算を先に整理すると、このシェフズテーブルのリズムに合った手配ができる。